こんにちは。
今日は、うつ病の予防や回復にとって大切だと感じている、「熱中できること」について書いてみたいと思います。
うつ病の症状は本当に人それぞれで、原因や対処法も千差万別です。
だからこそ、正解が見えづらくて、何が良いのか分からなくなることもあります。
私も、うつ病と向き合うなかでたくさんの方法を試してきました。
その中でも、「これは本当に大事かもしれない」と感じたのが、“夢中になれるもの”の存在でした。
「熱中できること」が持つ、不思議な力
たとえば、あなたにはこんな経験がありませんか?
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サーフィンをしている間は、悩みが頭から消える
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買い物に出かけているとき、少しだけ元気になれる
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勉強に集中していると、時間があっという間に過ぎる
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家族との時間の中で、自然と笑顔になれる
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旅行に出かけて、風景や食べ物に感動した
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美味しいものを探して食べ歩きをした日が、心に残っている
人によって「夢中になれること」は違いますが、どれも共通しているのは、“その瞬間だけでも、自分を苦しめる思考から解放されている”という点です。
うつ病の「予防」としての役割
日々の生活の中で、ストレスはどうしても避けられないものです。
でも、そんな中でも「これだけは好き」「これをしている時間が幸せ」と思えるものがあるだけで、心の防波堤になってくれることがあります。
たとえば私自身、あるときうつ状態が深くなる前に、趣味の時間を通じて「あれ、最近疲れてるな」「何も楽しめなくなってるかも」と気づけたことがありました。
そのおかげで、少し早めに休養を取ったり、周囲に相談することができ、結果的に悪化を防げたのです。
夢中になれるものは、自分の“心の状態”に気づくためのセンサーにもなってくれます。
回復のきっかけになった“波に乗る”感覚
私にとっての「夢中になれるもの」のひとつが、サーフィンです。
ただ、うつ病が悪化してからは、サーフィンに行ける気力も体力もなくなってしまいました。
それでも、ある日ほんの少し気分がマシな時間があって、「波の音だけでも聞きたいな」と思い、海辺に出かけてみたんです。
その日は波も穏やかで、ボードは持って行かなかったけれど、足だけ海に浸かってみたり、遠くでサーフィンをしている人たちを眺めたりしていました。
不思議なもので、海の匂いや風の感触、波のリズムが、少しずつ心をほぐしてくれているように感じたのを今でも覚えています。
その日以来、「また波に乗りたい」という思いが、少しずつ私の中に芽生えてきました。
最初は“できないことを思い出すのが辛い”と感じていたはずなのに、今では“またできるようになりたい”と前向きに思えるようになってきた。
サーフィンそのものではなくても、その感覚を思い出すこと、そして海に行ってみようとした自分を認めることが、私にとっての大きな回復のきっかけになったのだと思います。
あなたの「夢中になれること」は何ですか?
この記事を読んでくださっているあなたにも、きっと何か“夢中になれるもの”があるのではないでしょうか?
・サーフィン
・買い物
・ゲームや漫画
・旅行や食べ歩き
・手芸や料理
・音楽を聴くこと
・本を読むこと
・ペットと過ごす時間
どんなことでも構いません。
それが「意味のあること」かどうかなんて、考えなくていいんです。
あなたの心が喜ぶこと。
あなた自身が、少しでも“生きててよかった”と思える瞬間。
それが、うつ病の予防になり、回復のきっかけにもなります。
最後に
うつ病と向き合う中で、私は何度も「また調子が悪くなった」「やっぱりダメだ」と落ち込みました。
でもそのたびに、「夢中になれた時間」や「好きだったこと」が、私の心をそっと支えてくれていました。
今すぐにはできないこともあるかもしれません。
でも、少しでも元気が出てきたら、また思い出してみてください。
そして、ほんの少しだけでも試してみてください。
あなたの「好き」は、あなたの心の奥にちゃんと残っていて、
いつかまた、あなたを助けてくれる日が来るはずです。
そして私も、また海に戻って、もう一度波に乗れるようになりたい。
その日を楽しみにしながら、今はできることを少しずつ積み重ねていきたいと思っています。
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