【店長のしくじり話 #08】従業員に気を遣いすぎて、一人で仕事を抱え込んでいた

しくじり話

こんにちは、nobuです。

飲食店で働いていた頃、とても少ない人数で店を回していた時期がありました。営業が終わる頃には、従業員のみんなも疲れ果てています。

そんな姿を見て、私はよく「もう大丈夫。あとは俺がやるから帰っていいよ」と伝え、残った仕込みや掃除を一人でやっていました。

当時の私は、それが従業員への気遣いだと思っていたんです。

パート・アルバイトに無理をさせたくなかった

当時の店は、ありがたいことにたくさんのお客様に来ていただき、営業中はとにかく忙しい毎日でした。当然、店を閉めたら仕事が終わるわけではなく、掃除や翌日の仕込みなど、次の営業に向けた仕事が残っています。

社員だったのは店長だった私一人で、ほかの従業員はパート・アルバイトでした。そのため、営業後に仕事が残っていても、みんなに無理をさせるくらいなら店長である自分がやればいい。そんなふうに考えていました。

営業中からずっと忙しく働いてくれたみんなに、これ以上無理をさせたくない。本人たちは大丈夫と言ってくれますが、顔を見ると明らかに疲れています。

だから、あとは自分がやればいい。そんな気持ちでみんなを帰し、残った仕事を引き受けていました。頑張っている自分を見せたかったわけではなく、本当に早く帰って休んでほしかっただけです。

自分なりに従業員のことを考えているつもりでした。

でも後になって、この気遣いが相手にとって必ずしもうれしいものではなかったと知ることになります。

従業員から言われた「もう少し頼ってほしかった」

後日、従業員のみんなと改めて話す機会がありました。そのときに言われた言葉が、今でも残っています。

「nobuさんだけがつらい思いをしているのも、嫌な部分がありました。もう少し頼ってほしかったです」

その言葉を聞いたとき、ハッとしました。私はみんなの負担を減らしたくて、一人で仕事を引き受けていました。でも従業員からすれば、店長だけが残って大変な仕事をしている。それを見ながら自分たちだけ帰ることに、思うところがあったようです。

私にとって、頼らないことは相手への気遣いでした。でも、頼ってもらえない側にも気持ちがあります。パート・アルバイトだからと自分の中で勝手に線を引き、一緒に働いているみんながどう感じているのかまで考えられていませんでした。

気を遣って、一人で抱え込んでいた

今振り返っても、疲れ切っている従業員を無理に残す必要はなかったと考えています。しんどそうなら、今日は帰って休んでと伝える。それ自体が悪かったわけではありません。

ただ、だからといって何でも自分一人で背負う必要もなかった。その日の状況を見ながら、ここまで一緒にやってもらえないか、この仕込みだけお願いできないかと頼ることもできたはずです。そして、そもそも毎日のように誰かが疲れ果て、店長が一人で残らなければ回らないのであれば、人員や仕事の進め方そのものを考える必要もありました。

周りに気を遣うあまり、自分が頑張れば何とかなる。当時の私は、そんな考えに偏っていたのだと思います。

頼ることも、相手を信頼すること

店長になると、自分が何とかしなければと思う場面があります。特に当時は、自分以外がパート・アルバイトだったこともあり、最後に責任を負うのは店長である自分という意識が強かったのでしょう。だから、大変な部分は自分が引き受ければいい。みんなには少しでも負担をかけたくないと考えていました。

でも今振り返ると、少し違ったのかなと思います。一緒に働いている人を信頼して、ときには頼る。手伝ってほしいと伝えることも、チームで働くうえでは大切なことでした。

パート、アルバイト、店長と立場や役割は違います。それでも、一緒に店をつくっている仲間であることに変わりはありません。

相手を思うことと、一人で抱えることは違う

あの頃の私は、みんなのことを考えているつもりで、一人で頑張っていました。疲れている人を休ませたいという気持ちは、今でも間違っていたとは思いません。

ただ、自分の中だけで相手のためになることを決めてしまっていました。本当に相手を思うのであれば、どうしたいのか、どう感じているのかにも、もう少し目を向ければよかった。

気を遣って、自分だけで抱え込む。それが本当に相手のためになっているとは限りません。私自身、従業員から「もう少し頼ってほしかった」と言われて、初めてそのことに気づきました。あのとき、もう少しみんなを頼ることができていたら。

自分も、一緒に働いていたみんなも、もう少し楽な気持ちで店を支えられていたのかもしれませんね。

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