【店長のしくじり話 #07】期待していたから、一人にだけ厳しくしていた

しくじり話

こんにちは、nobuです。

飲食店を経営していた頃、私には特に期待していた従業員がいました。仕事を覚えるのも早く、もっとできるようになると思っていた人です。

ただ、当時を振り返って考えてみると、ほかの従業員よりも厳しく注意や指導をするようになっていました。今振り返れば、期待のかけ方を少し間違えていたのだと思い、違った指導や注意の方法があったと反省しています。

期待している人ほど、厳しくしていた

当時の私は、期待している人には厳しく接することが、その人の成長につながると考えていました。

私自身、昔は野球をしていました。その頃は、期待されている選手ほど厳しく指導されることも珍しくなく、私の中にも、そんな感覚がどこかに残っていたのだと思います。もちろん、従業員に野球と同じような指導をしていたつもりはありません。でも当時の事を思い出すとき、期待している人ほど厳しくするという考え方を、無意識のうちに仕事へ持ち込んでいたと思っています。

その従業員は、怒ってもへらへらしているように見えるタイプでした。こちらが強く言っても大丈夫そうに見えるし、仕事もできる。もっと成長できると思っていたこともあり、気づけば注意や指導がその人に集中していました。

社長から聞いた一言

あるとき、社長から話を聞きました。その従業員が「nobuさんは私にだけ厳しい」と相談していたそうです。

これを聞いて、ハッとしました。

私としては期待していたし、もっとできるようになってほしかった。でも、本人からすれば、自分だけがいつも厳しく言われているわけです。

こちらがどんな気持ちで言っているかと、それを相手がどう受け取るかは別なんですよね。今振り返っても、ここは反省しています。

その人は、ものすごく仕事ができるようになった

その後、その従業員は本当に仕事ができるようになりました。店舗の成長にも大きく貢献してくれて、店にとって欠かせない存在になっていきます。

でも、だからといって「厳しくしたから成長した」とは思っていません。

その人自身が努力したからこそ成長した部分も大きかったはずです。仕事ができるようになったことと、私の指導の仕方がよかったかどうかは、まったく別の話だと思っています。

今の自分なら、あそこまで一人に集中して言う必要はなかったな、と思います。

謝って、接し方を変えた

社長から話を聞いたあと、私は本人に謝りました。そして、それまでの接し方も変えました。

そこからは、関係もうまくいくようになりました。

もちろん、何も言わなくなったわけではありません。必要なことは伝える。でも、期待しているからという理由で、その人ばかりに厳しくすることはやめました。

この経験をきっかけに、注意や指導の仕方についても考えるようになりました。

注意しやすい人に偏っていないか

店長や管理する立場になると、どうしても注意しやすい人と、しにくい人が出てきます。素直に聞いてくれる人もいれば、反発する人もいる。普段から話しやすい人もいれば、少し距離を感じる人もいます。

だからこそ、注意しやすい人ばかりに指導が偏っていないか、ときどき振り返ることは大事だと思っています。仕事ができる人に、さらに高いレベルを求めること自体は悪くありません。期待していることを本人に伝えるのも大切です。

ただ、同じようなことが起きているのに、一人には厳しく言って、別の人には何も言わない。それが続けば、言われる側からすると「なんで自分ばかり?」となりますよね。

期待と注意・指導は分けて考える

今の私なら、期待の大きさではなく、実際に何が起きたのか、店や会社のルールはどうなっているのかを基準に考えます。

必要な注意や指導なら、相手によって避けたり、一人に集中させたりしない。仕事ができる人にもっと成長してほしいのであれば、それは注意とは別に、期待していることや任せたい役割として伝えればいい。

昔の私は、期待している人ほど厳しくすることが、その人のためになると思っていました。でも、期待していることと、一人にだけ厳しくすることは同じではありません。

結果として、その従業員は大きく成長し、店舗を支えてくれました。それでも当時の自分に声をかけるなら、もう少し相手がどう感じているかも考えろ、と言いたいです。

人を育てようと一生懸命になるほど、知らないうちに指導が偏ってしまうこともあります。

誰に言いやすいかではなく、何が起きたのかを見る。これは、私がこのしくじりから学んだことの一つです。

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