こんにちは、nobuです。
今回は「パワハラを考える」シリーズ第2弾です。
第1回では、「そもそもパワハラとは何か?」をテーマに、パワハラの3つの要素や基本的な考え方を紹介しました。
▶ 【パワハラを考える #01】これってパワハラ?まず知っておきたい3つの基本
https://polish-for-human.com/restaurant-power-harassment-basics/
今回はそこから一歩進んで、店長や経営者が従業員へ注意・指導するときのことを考えていきます。
「注意したいけど、パワハラと言われないかな……」
そんな不安を感じることもあるかもしれません。飲食業には限らずではありますが、接客や衛生、遅刻、仕事中の態度など、伝えなければならないことが多くありますよね。
では、注意・指導とパワハラは何が違うのでしょうか。
厚生労働省の指針を確認しながら、私自身の店長・経営経験も振り返ってみます。
注意・指導=パワハラではない
まず知っておきたいのは、従業員への注意や指導が、すべてパワハラになるわけではないということです。厚生労働省の指針でも、客観的に見て「業務上必要かつ相当な範囲」で行われる適正な業務指示や指導は、パワハラには該当しないとされています。
たとえば、遅刻を繰り返す、衛生上必要なルールを守らない、お客様への接客に問題がある。こうした仕事上の問題があれば、お店や会社として注意・指導が必要になることもあります。
一方で、注意する理由があれば、どんな伝え方をしてもよいわけではありません。厚生労働省は、人格を否定するような言動や、必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返すこと、ほかの従業員の前で大声による威圧的な叱責を繰り返すことなどを、パワハラに該当すると考えられる例として示しています。
つまり、「注意したかどうか」だけで決まるものではありません。何について、なぜ、どのように伝えたのか。その経緯や言動の内容、頻度なども含めて考える必要があります。
感情が入ると、本当に伝えたいことが伝わらない
私自身、飲食店を経営していた頃を振り返ると、従業員への注意や指導で正直な話ですが、感情的になっていたこともありました。当時の私は、「世界一の店にしたい」と本気で考えていましたことを理由として。だからこそ、挨拶や店の雰囲気も大切にしていました。働く人たちの雰囲気は接客に表れ、それがお客様にも伝わると考えていたからです。
ただ、思いが強いからといって、感情のまま伝えてよいわけではありません。特に注意や指導では、感情が入るほど、本当に伝えたいことが相手に届きにくくなると今では感じています。
「なんでできないんだ」と感情をぶつけるのではなく、「何が問題だったのか」「なぜ改善してほしいのか」「これからどうしてほしいのか」を伝える。
注意・指導の目的は、相手を責めることではなく、問題となった行動を改善してもらうことです。
注意するときだけ話すのではなく、普段から話す
もう一つ、私が大切だと思っているのが、日々のコミュニケーションです。
私は店長時代、従業員と1on1を行っていました。ルールはシンプルで、「店や会社に言いたいことを一つ」「店長である私に言いたいことを一つ」、最低でも持ってきてもらうこと。
▶ 飲食店の1on1・コミュニケーションについて
https://polish-for-human.com/restaurant-1on1-communication/
注意するための時間ではなく、普段からお互いに言いたいことを話せる関係をつくるための時間でした。厚生労働省の指針でも、パワハラを防ぐための取組として、日常的なコミュニケーションや定期的な面談・ミーティングを行うことなどが示されているので、店舗・会社の改善を試みている方は、是非お考えになるのもよいかと思います。
もちろん、普段からコミュニケーションを取っていれば、強い言い方をしても問題ないという意味ではありません。
ただ、ミスをしたときだけ話すのではなく、日頃から挨拶をする、声をかける、話を聞く。そうした積み重ねも、良い店や会社をつくるうえでは大切だと思っています。
必要なことは、きちんと伝える
パワハラを防ぐことは大切です。だからといって、「パワハラと言われるのが怖い」と、必要な注意や指導まで避ける必要はありません。問題となった行動を確認し、感情ではなく事実を伝える。なぜ改善が必要なのかを説明し、本人の話も聞く。
そして、問題が起きたときだけではなく、普段からコミュニケーションを積み重ねていく。
私自身、店長だった頃を今振り返ると、そ従業員に伝えるために必要だったのは、強く言うことではなく、伝え方を考え、普段から話せる関係をつくることだったのだと思います。
良い店や会社にするために、必要なことはきちんと伝える。
その伝え方も、一緒に磨いていきたいですね。
コメント