こんにちは、nobuです。
うつ病と向き合う中で、私は薬の服用や休養、カウンセリングなど、主治医と相談しながら治療を続けてきました。
それと同時に、療養生活の中で「これがあって助かった」と感じる人や環境、小さな習慣もありました。
家族がいつもと変わらず接してくれたこと。安心して休める環境があったこと。少し元気が戻った日に、外の空気を感じられたこと。
どれか一つで、うつ病が良くなったわけではありません。
それでも、つらい時間を過ごす中で、私の心を支えてくれた大切な存在でした。
この記事では、治療方法を紹介するのではなく、うつ病の療養中に私が支えられたものについて、実体験をもとに書いていきます。
最初に必要だったのは、安心して休める時間
私がうつ病で動けなくなった頃、最も必要だったのは、何かを頑張ることではありませんでした。
まずは仕事から離れ、心と体を休めることでした。
休職した当初は、何もせずに寝ていることに強い罪悪感がありました。
「また昼まで寝てしまった」
「何もしていない自分は情けない」
そんなふうに、自分を責めることも少なくありませんでした。
けれど主治医の話を聞く中で、眠ったり横になったりする時間は、怠けているのではなく、疲れ切った心と体を休ませるために必要な時間なのだと考えられるようになりました。
国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」でも、うつ病では心身の休養を取れるように環境を整えることが大切だと案内されています。
国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト|うつ病」
もちろん、眠りたくても眠れない日もあります。横になっていても、仕事やこれからの生活について考えてしまうこともありました。
それでも、何かをしなければと焦るのをやめ、休むことを優先できるようになったのは、私にとって大きな変化でした。
仕事を休むことは、自分を守るために必要だった
仕事を休む決断には、大きな不安がありました。
周囲に迷惑をかけるのではないか。仕事に戻れなくなるのではないか。今後の生活はどうなるのか。
さまざまなことが頭に浮かび、休むことを素直に受け入れられませんでした。
それでも、あのまま働き続けていたら、さらに心と体の状態を崩していたと思います。
私にとって休職は、仕事を投げ出すことではなく、これ以上無理を重ねないための選択でした。
仕事から離れたからといって、すぐに元気になったわけではありません。
ただ、毎日決まった時間に出勤し、仕事や人間関係に緊張し続ける状態から離れたことで、少しずつ自分の疲れに気づけるようになりました。
休職中の過ごし方については、こちらの記事にまとめています。
変わらず接してくれた家族
療養中、何より大きな支えになったのは家族でした。
特に、妻と娘たち、そして義母の存在には、日々助けられてきました。
うつ病になると、自分を責める気持ちが強くなることがあります。
働けない自分。家族のために思うように動けない自分。以前のように笑えない自分。
そんな自分には価値がないように感じてしまう日もありました。
それでも、朝に子どもたちの声が聞こえたり、妻の何気ない一言に少し笑えたりすると、日常の中に戻れたような感覚がありました。
気持ちが沈んでいる日には、家族との会話さえ負担に感じることもあります。
何か話しかけられても、うまく返事ができない。子どもと遊びたい気持ちはあっても、体が動かない。
それでも、無理に元気づけようとせず、以前と大きく変わらない態度で接してくれたことが、私にはありがたく感じられました。
会話ができなくても、同じ空間に誰かがいてくれる。
その安心感が、孤独になりがちな療養生活を支えてくれたのだと思います。
遠くにいる友人とのつながり
私はもともと社交的なタイプではなく、友人も多い方ではありません。
それでも、数は少なくても、気にかけてくれる友人がいます。
遠くに暮らしていて、頻繁に会うわけではありません。それでも、ふとしたときに連絡をくれることがありました。
短いメッセージでも、「忘れられていないんだな」「今もつながっているんだな」と感じられます。
うつ病の療養中は、人と関わることが負担になり、自分から連絡を取れないこともありました。
返信する気力がなく、「相手に迷惑をかけたくない」と考えて、さらに人との距離を広げてしまうこともあります。
そんな中で、返事を急かさず、そっと気にかけてくれる友人の存在は、私にとって心強いものでした。
多くの人とつながることよりも、安心して関われる人がいることの方が、私には大切だったのだと思います。
経済的な備えが、休むための安心につながった
療養生活では、体調だけでなく、生活や収入への不安も大きくなります。
仕事を休むと、「このまま働けなかったらどうしよう」「家族の生活を守れるだろうか」と考えてしまいます。
私の場合は、ある程度の蓄えがあったことで、休職後すぐに生活が成り立たなくなるという不安は、少し抑えられました。
もちろん、将来への心配がなくなったわけではありません。
それでも、当面の生活を守れるという見通しがあったことで、今すぐ無理に働かなければならないという焦りを、少しだけ減らすことができました。
お金が、うつ病を治してくれるわけではありません。
ただ、治療や休養に必要な時間を確保するうえで、経済的な見通しがあることは、私にとって大きな安心材料でした。
十分な蓄えを用意できない場合でも、傷病手当金や自立支援医療など、利用できる可能性のある制度があります。
一人で判断せず、勤務先の人事・労務担当者、加入している健康保険、医療機関の相談員などに確認することも大切です。
少し動けるようになってから支えになった散歩
少し元気が戻ってきた頃に、試してよかったと感じたのが散歩でした。
ただし、体調が重い時期から無理に歩いていたわけではありません。
最初は、玄関を出るだけでも緊張しました。
外へ出られた日も、遠くまで歩こうとはせず、家の周りを少し歩いたり、近くで風に当たったりする程度でした。
「今日は5分だけ歩いてみよう」
「近くの公園まで行けそうなら行ってみよう」
その日の体調に合わせ、途中でつらくなったら戻るようにしていました。
私の場合、外の空気を吸い、景色を眺めながら歩く時間が、気分を切り替えるきっかけになることがありました。
一方で、散歩へ出ることができない日もありました。
昨日は歩けたのに、今日は布団から出られない。そんな日には、自分を責めずに休むことを優先しました。
散歩は、必ず行わなければならない課題ではありません。
私にとっては、少し余裕が戻ったときに選べる、小さな過ごし方の一つでした。
日常の中で気持ちを切り替えられたこと
休むことや家族の存在ほど大きなものではありませんが、日常の中で少し気持ちを切り替えられた習慣もありました。
シャワーを浴びる
気分が沈んでいる日は、着替えたり、顔を洗ったりすることさえ負担に感じます。
それでも、少し動けそうな日にシャワーを浴びると、体の重さがわずかに和らぎ、気持ちを切り替えられることがありました。
もちろん、浴びられない日はそのままで構いません。
「できたら少しすっきりすることがある」という程度に考えていました。
考え続けていることに気づく
気持ちが落ち込んでいるときは、過去の失敗やこれからの不安について、同じことを何度も考えてしまいました。
無理に考えないようにしても、簡単に止められるものではありません。
ただ、「また同じことを考え続けているな」と気づくだけで、少し距離を置けることがありました。
結論を出そうとせず、「今は疲れているから、また元気なときに考えよう」と、一度保留にするようにしていました。
自分が心地よいと感じる時間をつくる
好きな音楽を小さな音で流す。窓から空を見る。香りを楽しむ。温かい飲み物をゆっくり飲む。
特別なことではなくても、そのときの自分が少し落ち着ける時間をつくることで、張りつめていた気持ちが和らぐことがありました。
何を心地よいと感じるかは、人によって違います。
元気だった頃に好きだったものを、今も楽しめるとは限りません。
無理に趣味を楽しもうとせず、その日に負担なくできることを選ぶようにしていました。
できない日は、何もしなくてもいい
こうした習慣を読んで、「自分には何もできそうにない」と感じる方もいるかもしれません。
私にも、散歩はもちろん、シャワーを浴びることや音楽を聴くことすら難しい時期がありました。
そのような日は、何かを始める必要はありません。
布団の中で過ごす。眠れなくても横になる。食べられるものを少しだけ口にする。
それだけで精いっぱいの日もあります。
できることが少ないからといって、回復に向けた努力が足りないわけではありません。
その日の心と体に合わせて休むことも、療養生活に必要な時間だと思います。
支えになるものは、人によって違う
私を支えてくれたものが、すべての人に同じように合うわけではありません。
家族との関係が負担になっている方もいれば、一人で過ごす方が安心できる方もいると思います。
散歩をすると気分が変わる人もいれば、外へ出ることでかえって疲れてしまう人もいます。
大切なのは、誰かに良かった方法をそのまままねることではなく、自分にとって負担が少なく、少し安心できるものを探すことです。
私の場合は、次のようなものに支えられました。
- 仕事から離れ、安心して休める時間
- 変わらず接してくれた家族
- 離れていても気にかけてくれる友人
- 当面の生活を考えられる経済的な備え
- 少し元気な日に行う短い散歩
- 気持ちを切り替える小さな習慣
どれも、うつ病を治す特別な方法ではありません。
それでも、一人でつらさを抱える時間を少し減らし、療養生活を続けていくための支えになりました。
「もしものとき」に備えておくということ
私は、自分がうつ病になるまで、心の病気をどこか自分とは遠いもののように感じていました。
けれど、実際に経験して、心や体の調子は誰でも崩す可能性があるのだと知りました。
だからといって、普段から「うつ病にならないようにしなければ」と強く意識する必要はないと思います。
病気を完全に防げる方法があるわけでもありません。
ただ、体調を崩したときに頼れる人や相談先、利用できる制度を知っておくことは、自分を守る助けになる可能性があります。
- 信頼できる人との関係を大切にする
- 自分の不調に気づいたときの相談先を確認する
- 勤務先の休職制度や有給休暇について把握する
- 加入している健康保険の給付制度を確認する
- 自分が落ち着ける過ごし方を知っておく
すべてを完璧に準備する必要はありません。
困ったときに、どこへ相談できるかを一つ知っておくだけでも、選択肢は広がります。
治療や相談は、専門家と一緒に進める
今回紹介したものは、あくまで私の療養生活を支えてくれた人や環境、習慣です。
うつ病の治療そのものに代わるものではありません。
薬の服用や通院については、主治医の指示に従い、自分の判断で薬を減らしたり中断したりしないことが大切です。
気分の落ち込みや不眠、食欲の変化、強い不安などが続いている場合や、日常生活に大きな支障が出ている場合は、医療機関へ相談してください。
また、一人で抱え込んでいる場合は、家族や友人だけでなく、公的な相談窓口を利用する方法もあります。
最後に
うつ病の療養には、時間がかかることがあります。
少し調子が良くなったと思ったあとに、また動けなくなる日もあります。
そのたびに、「何をしても意味がない」と感じることもありました。
それでも、私には支えてくれる人がいて、安心して休める時間がありました。
少し動ける日には散歩をし、難しい日はそのまま横になる。その日の状態に合わせながら、少しずつ過ごしてきました。
何もできない日は、止まっているように見えるかもしれません。
けれど、その時間も、疲れ切った心と体を休ませるために必要だったのだと思います。
今つらい状態にいる方も、無理に前向きになろうとしなくて大丈夫です。
まずは、今の自分を少しだけ安心させてくれる人や場所、時間がないか、ゆっくり振り返ってみてください。
そして、一人で抱えることが難しいときは、主治医や専門の相談窓口へ頼ってください。
この記事が、自分を責めすぎず、療養生活を支えてくれるものに気づく小さなきっかけになればうれしいです。


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