試食・新メニュー勉強会は労働時間?営業時間外に行うときの注意点

働き方

こんにちは、nobuです。

「新メニューができたから、営業後にみんなで試食しよう」「来週から提供する料理だから、休みの日だけど説明を聞きに来て」

飲食店では、こんなこともありますよね。新しい料理をお客様に提供するなら、実際に食べて味を知ったり、料理の特徴や盛り付けを覚えたりすることは大切です。では、こうした試食や新メニューの勉強会は「働いた時間」になるのでしょうか?

「料理を食べているだけだから仕事じゃない」「営業時間が終わった後だから給料は出ない」と考えてしまうかもしれませんが、そうとは限りません。今回は、飲食店で行う試食や新メニューの勉強会が労働時間になるのか、できるだけわかりやすく記事にしていますので、是非ご覧ください。

試食・新メニュー勉強会は労働時間になる?

最初に結論からお伝えすると、お店から参加するように言われている試食や新メニューの勉強会は、労働時間になる可能性があります。 大切なのは、「試食」「勉強会」「研修」といった名前ではなく、実際にお店の指示で参加しているのかどうかを見て考えます。

労働時間というと、料理を作ったり、接客したりしている時間をイメージするかもしれませんが、労働時間はそれだけではありません。厚生労働省のガイドラインでは、会社やお店の指示のもとに置かれている時間が労働時間になる、という考え方が示されています。

そのため、営業時間外であっても、お店から参加するように指示された研修や勉強会などは、労働時間になることがあります。「営業時間外だから仕事ではない」とは限らないということです。

営業時間外の労働時間については、開店準備や閉店後の片付け、着替えなども注意したいポイントです。飲食店の着替え・開店準備・閉店作業は労働時間?で詳しくまとめています。

どんな試食・勉強会が労働時間になる?

では、飲食店ではどのような場合に労働時間になるのでしょうか。たとえば、次のようなケースが考えられます。

  • 店長から「全員参加」と言われている
  • 新メニューを提供するために参加が必要になっている
  • 味や盛り付け、食材などを覚えるように言われている
  • お客様へ説明するために参加する必要がある
  • 参加しないことで仕事上の不利益がある
  • 勉強会のあとに報告やレポートなどを求められる

たとえば、新しい料理について「どんな食材を使っているのか」「どんな味なのか」「お客様にどう説明するのか」を店長から説明され、その内容を覚えるよう求められているとします。これは、ただみんなで料理を食べているのではなく、仕事に必要なことを学んでいる時間と考えられます。

一方で、本当に自由参加の勉強会であれば、労働時間にならない場合もあります。たとえば、参加するかどうかを本人が自由に決められて、参加しなくても評価が下がったり、仕事で不利になったりしない場合です。

ただし、「自由参加と書いておけば大丈夫」というわけではありません。

「自由参加だけど、できれば全員来てね」「参加しなくてもいいけど、新メニューの内容は覚えておいてね」と言われたら、従業員側は「実際には行かないといけないのでは?」と感じることもあるでしょう。そのため、「自由参加」という言葉だけではなく、本当に従業員が自分で参加するかどうかを決められる状態なのかを見ることが大切です。

営業後や休日に行う場合は?

飲食店では、営業中にみんなで集まる時間を取るのが難しく、閉店後に試食や勉強会をすることもあると思います。たとえば、22時に営業が終わり、片付けをしたあと、22時15分から22時45分まで新メニューの試食会をしたとします。

店長から参加するように指示され、新しい料理の味や盛り付け、接客時の説明などを確認しているのであれば、この30分も労働時間として扱う必要が出てきます。そうなれば、「営業が終わったから22時で退勤」ではなく、試食会が終わるまでの時間をきちんと勤怠に記録することも大切です。また、その時間を含めて法定労働時間を超える場合には、時間外労働や割増賃金についても確認する必要があります。

営業後の試食や勉強会で勤務時間が延びる場合は、残業代や36協定についてもあわせて確認しておきましょう。

休日についても考え方は同じです。たとえば、「来週から新メニューを始めるので、休みだけど全員13時に集合してください」と店長から言われた場合、休日であっても、お店から参加するように指示され、仕事に必要な研修や勉強をしているのであれば、労働時間になる可能性があります。

そして、もう一つ飲食店ならではのポイントが「試食している時間も仕事なの?」という疑問です。新メニューの試食というと、ただ料理を食べているようにも見えますが、その目的が仕事に必要な確認であれば、単純に「食事をしている時間」と考えることはできません。

味を知る、食材を確認する、盛り付けを覚える、お客様から質問されたときに答えられるようにする。こうして考えると、試食も仕事に必要な教育の一つになり得ることを頭に入れておいてください。

何をしているかだけではなく、何のためにその時間を使っているのか。ここを考えることが大切です。

飲食店ではどう運用すればいい?

業務として必要な試食や新メニューの勉強会であれば、最初から勤務時間として予定しておくのがわかりやすいと思います。たとえば、営業後に30分の勉強会を予定しているなら、その時間まで勤務時間として管理する。可能であれば、通常のシフトの中に教育や研修の時間を入れておく方法もあります。

また、勉強会や試食会によって勤務時間が延びる場合は、残業時間についても確認しておきましょう。必要に応じて、残業代や36協定についても確認が必要です。

「営業終了後にちょっとだけだから」「みんなで食べているだけだから」と曖昧にしてしまうより、仕事として必要な時間なら、仕事の時間として扱う。 その方が、お店にとっても従業員にとっても分かりやすい運用になると思います。

飲食店で働いていた私が思うこと

私も飲食店で働き、店を運営するなかで、新しい料理を覚えたり、従業員に仕事を教えたりする場面を経験してきました。飲食店にとって、新メニューを覚える時間はとても大切です。キッチンなら作り方や盛り付けを覚える必要がありますし、ホールなら料理の特徴を理解して、お客様から聞かれたときに説明できるようにしておく必要があります。

だからこそ、必要な教育を「仕事ではない時間」として曖昧にするのではなく、きちんと仕事の一部として考えることが大切だと思っています。もちろん、すべての試食や勉強会が労働時間になるわけではありません。「試食だから」「勉強会だから」と名前だけで判断せず、お店から参加するように指示されているのか、本当に自由参加なのか、仕事に必要なものなのかを確認することが大切です。

教育に使う時間も含めて、従業員が安心して働ける環境を整える。それは人を大切にすることだけでなく、料理やサービスの質を高め、結果としてお店を守ることにもつながるのではないでしょうか。

試食大好き、勉強嫌いなnobuでした。

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